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2010年9月23日 (木)

神霊狩 (9/20~23)

秋の嵐の前の静けさ(謎)という今日この頃。
多々ある未視聴作品の中から気分で選んで観ている訳ですが、季節柄?奇異世界を描いた作品に魅かれているようです。

さて、この作品ですが士郎正宗/Production I.G制作ということで、ちょっとハードなモノを期待していたのですけど、ハードというより困惑する構成で、少々不気味さすらあったりします。
作品タイトルのイメージからは「ものの怪と戦う子供たち」のような印象を受けますけど(わたしだけ?)、実際は脳科学とか精神科学が前面に出て来て、非常に取っ付き難い印象を醸し出しています。
ストーリーの軸になる部分を抜き出すと、主人公の少年達が自らの過去にある謎を解き明かし、わだかまりを消し去ることで、前に向かって行こうとする、という結構シンプルなものだったりします。
それがどうしてこうも小難しく捻じくれた作りになってしまうのか…。

観始めの辺りでなんとなく「lain」に似てるなぁ~、と思っていたら監督が同じ人でした(笑)
どうもこの人は無意味とは言わないけど、やたらストーリーを難解にしてしまう癖があるようです。

主人公の中学生、太郎は幼少の時に姉と一緒に誘拐され、その時姉は亡くなってしまいます。
それがきっかけでPTSDを患い、体外離脱を体験するようになります。
ある日、東京から匡幸(まさゆき)が転校して来ます。 彼はウザいほど太郎や地元の拝み屋の子、信(まこと)に絡んで来ますが、何故かそのうちに3人は友達同士になって行きます。
彼らは太郎以外にもトラウマを持っていて、匡幸は東京の中学でクラスメイトが自分をイジメの加害者だと名指しし校舎の屋上から飛び降り自殺し、信は父親が太郎達の誘拐事件に関与していたのではないかと疑いを持たれたまま自殺し、母親も家を出てしまい自分が見捨てられたように思い続けていました。

やがて太郎以外の二人も体外離脱を経験し、彼らはそれを「魂抜け(たまぬけ)」と呼ぶようになります。 最初は2等身のファニーな霊体だったものが次第に等身大のリアルな姿になり、太郎や信は獣の姿に変異することも可能になり、幽世(かくりよ)の世界や現世で魂抜けした姿で自在に動き回るようになります。

亀岩神社の娘、都は小学生で巫女も務めていますが、ここで巫女萌え~とか言っていてはイケマセン(笑) 彼女はこのストーリーでの重要なキーパーソンになっています。
彼女は太郎達とは対照的に神霊が自らに憑依するという能力を持っていて、魂抜けしている太郎達を現世で見ることが出来ます。
 一応ヒロインっぽいですけど、この作品ではその立ち位置は設定されていないかも。

東京から太郎のカウンセリングの為にやって来る平田、都の父で神主の孝仁、匡幸の父が勤める大日本バイオの研究員で脳外科医の麗華、そしてライターを装って何か探っている謎の男鈴木、と彼ら大人が子供たちをサポートして、誘拐事件の謎から始まる一連の事件や子供たちのわだかまりを解き明かし、解消して行きます。

ストーリーは同時進行的に3人の男の子それぞれのこと、そして終盤には都を巡る拝み屋とそれを利用して暗躍する謎の組織との対決がメインとなっていますが、バックボーンとして舞台となる水天町のこと、大人達諸々の事情(時に色情?)が絡みあって時にカオスとなっています。

ただ余計な演出技巧を取り去って眺めると案外シンプルな筋立てで、どうしてここまで難解にしなければ描けないのか不可解とも思えるのですけど、それゆえこの作品の価値があるとも言えるのかも?
細田監督が作ったら「涙爽やか少年期の感動ストーリー」みたいになってしまいそうですけど(笑)

とにかく基本的には少年達の成長記に事件の謎解きを絡めていて、魂抜けや幽世云々はそのヒントやエッセンスとして効いているように思います。
本質的には精神世界的チート技を使わずに彼らの行動で問題を解決していっていますから。
周りにいる大人たちも最初は胡散臭かったり、いやらしさを滲ませているものの、次第に少年達の影響か?変化してゆき、時に気恥ずかしいくらい善人になっていたりします。
もちろん彼らと対峙する立場の人達は別ですけど、あまり前面には出て来ないので一人を除いて殆ど空気のような存在でありながら、やっていることは大層な悪事という感じです。

毎回のサブタイトルが示すように、作品の空気は訳解らず、そして暗いのですけど、終盤に近付くにつれ、3人のわだかまりが無くなって行く辺りから徐々に明るさを醸し出して行き、ラストは唖然とするほどあっけらかんとした〆かたで終わります。
そう大団円と言っても良いほど。
そうかこれを観るためにわたしはこの陰鬱なトンネルを歩いて来たのか…、と思えるほどでした(苦笑)

演出技法は「lain」と似たところが随所にあって、BGMが殆ど存在せず、異様な音が折り重なって来るとか一種独特な効果を使っています。 音が表すイメージと言うか、シーンを反映させる音なのか、決して耳障りの良くないそれらの醸し出す不安感とか不快感がどう表現して良いのやら…。 正直かなり観る人を選んでしまうのではないかと思います。
またキャラデザインのもっさり具合と反して背景が描き込まれていたり、乗り物や建物が最近の作品では珍しく?CG処理されていないとか、妙なバランス感覚を感じます。

士郎氏の他の作品と世界観が一部繋がっているようで、大日本バイオの中にタチコマもどきの警備ロボットが居たり、「九州が独立して云々」というセリフがあったりとチョット攻殻テイストの断片が見受けられます。

BGMは無いけれど、OP/EDは個人的に結構お気に入りです。
OPでは少しパンチのある女性ボーカルで舞台設定の紹介的OPアニメと共に流れます。
EDは打って変ってシットリとした女声バラードで、こちらはシンプルな止め画と共に流れますが、画の中にネタばれが隠されているかも?

何やらタイトルに騙されて、思っていたのとは違う話を見せられてしまったような感じですけど(苦笑)、妙に後味が爽やかな意外作でした。

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