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2010年3月10日 (水)

Simoun シムーン (3/7~9)

観終わったあと、一日置いてみました。
ん~~~なんというか、印象をまとめるのが難しいです。

いっけん「百合風味の戦争モノ」のような作品ですが、テーマは全然別のところにあるのではないかと思います。

人類が全て女性として生まれてくる星、その中の一国での物語。
ロストテクノロジーを使った戦闘機(?)シムーンに乗るのは、神テンプスパティウムに仕える巫女(シムーン・シヴュラ)達で、彼女達にしかシムーンを飛ばすことは出来ず、それゆえ17歳で「泉」へ行き性別を決定する、という選択を猶予されている。
という設定は面白いです。

この作品の世界では、男性も元は女性だった訳で、「泉」へ行って選択をした者は緩やかに男性へと変化して行くことが作中で語られていました。
選択前には誰もが男女どちらになるのか考えている訳ですが、恋愛感情を持つ相手が居れば選択前から恋人同士のようになり、それなりの関係になってたりする訳です。
確かに選択前は女性同士ですが、選択後の性別分化の前提があるので、果たして「百合なのか?」というと微妙な感じですね。
なにやら女性同士のままで怪しくなっているペアもなきにしもあらず?

本来シムーンは「祈り」の為の機械で、戦争の道具では無かったそうです。
それゆえ隣国に攻め込まれて、それを迎え撃つ戦いを「祈り」と呼び変えられているという皮肉。
シムーンは機関銃を撃つだけではなく、リマージョンと呼ばれる航跡の紋章を描くことで驚異的な破壊力を発動出来ます。
リマージョンのパターンや意味はそれだけではなく、儀式的な目的の紋章もあるようで本来はそちらの用途が主だったと思われますが、ロストテクノロジーの断片としての側面もあり、全ての紋章が明らかになっている訳ではないようです。
その中の「翠玉のリマージョン」がこの物語の重要な鍵になっています。
シムーンはシヴュラ2名がパルと呼ばれるコンビを組み、操縦者アウリーガ、攻撃担当?サジッタとして搭乗します。
そして彼女たちがキスをしなければ起動せず、コンビが不仲で意識が集中できなければコントロール不能になったりするという構造になっています。
今まで圧倒的な力の差があったシムーンと他国の戦闘機でしたが、数で勝負な戦い方と徐々に技術力が上がって来たことによる格差の縮小で、主人公たちの所属する「コール・テンペスト」も大きな被害を受けます。

そして冒頭で、この物語のヒロイン?ネヴィリルの乗るシムーンが「翠玉のリマージュ」を試みますが失敗?!パル相手のアムリアが姿を消して行方不明になります。
それ以外にも犠牲者が出るなど、失望から泉へ向かってシムーンから降りてしまう者も出てコール・テンペストは半減してしまいます。
そこへ補充としてアーエル、ドミヌーラ達がやって来たところからストーリーが転がり始めます。

主人公はアーエルなのですが、序盤は誰が主人公なのか今ひとつハッキリせず、私はネヴィリルがそうだと思っていました。
このアーエルの空気読めなさが最初目に付いて、「おまえは宮子か!」なんて思いながら観てましたが(笑)、後半の成長といい確かに主人公で間違いありませんでした。
そして補充組のドミヌーラと、どう見てもお子様なリモネが重要な役どころだったりします。
さらに同じ補充組のマミーナはテンペストのオリジナルメンバー、ロードレアモンの家の使用人夫妻の娘で、ロードレアモンに複雑な感情を抱いており、後の和解とその後に訪れる出来事でこの物語の泣かせどころを演出しています。

登場人物が多く、それぞれのパル、あるいは周囲の人々との人間関係から来るストーリーが盛り沢山で、どちらかというと戦闘よりそちらの方に全体のウエイトが置かれています。
なので、派手な戦闘シーンを楽しみにしている人にはガッカリ感があるかも?
そうですね群像劇という方がしっくりくるかもしれません。
パル相手を亡くした悲しみ、恋愛感情のもつれ、友情、姉妹の距離感などなど、それに政治的な思惑、無能な政治家、他国の巫女との邂逅と衝撃的な別れとか、様々な人間ドラマが渾然となって物語が進んで行きます。

シムーンとは? 翠玉のリマージョンの意味? そしてオナシアの正体は? 幾つもの謎がさらに物語を盛りたてます。
しかし幾つかはハッキリとされないままにされていますが、伏線回収忘れではなく、敢えて謎のまま残して置いた、と見て良いのでしょうね。
ラストも観る側に想像を託しているような終わり方ですし。

観終わって、この作品のテーマを探ってみると、思春期の少女たちが自分の居場所を見付けるための旅だったのかな?という気がします。
男になる者、女になる者、巫女のままで居ることを選んだ者、そして敢えて命をなげうつことを選んだ者、それぞれに明確な理由があって、最後は納得して選択をしているのが重要だと思います。
中盤から終盤に掛けて、戦況が不利になり主人公達が危うい状況に陥っている時に、さらに無能な政治屋が色々と邪魔をしてきますが(怒)、その辺りだけを観ていると翻弄される主人公達が可哀想程度の感想しか無いのですが、選択に至るエッセンスと考えればなるほど良く考えられているとも思えます。
ただマミーナを巡るストーリーだけは、涙なくしては観れません。

最終話は少々時系列が錯綜していますが、「その後のシヴュラ達」の様子が描かれています。
選択後の彼女たちがどう生きているのかが見れて、なんかホッとします。

画的にはメカのデザインが非常に個性的というか、表現のしようが無い感じに仕上がっています…。
またそれらがCGっぽさ丸出しで動くのでちょっと違和感が無きにしも非ず?
背景が絵本の絵柄のような感じで、あまり緻密とはいえないので尚更浮き上がっているような印象です。
キャラデザインはそれ程癖は無いと思いますが、「泉」後に男性化している人たちが今ひとつ見分けが付きにくく、オジサン化(笑)している人を除けば、性別が良くワカラナイです。
オカマっぽい人が居ない!ので、なんとなくタカラヅカのようです(笑)
声がオジサン化している人も含めて女性声優なので、よりそう思えるんですよね。

あと音楽も特徴的で、タンゴのリズムが多用されていたりするのが新鮮です。

この物語特有の用語が多いので、台詞を聞いているだけでは何言ってるのかワカラナイ部分が結構あるかもしれません。
少なくともどんな字が充てられるのか解らない用語があるので、ある程度の事前学習が必要かも?
カタカナ用語はラテン語っぽいんですけど。

そんな部分もあって、序盤のやや取っ付き難い展開と相まって、先に進み難いと感じるかもしれませんけど、がんばって観続ければ、佳作な物語を手に入れられると思います。

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