おねがい☆ティーチャー (10/8)
「あの夏」のベースになっているような作品、ということで興味があったので観てみました。
ヒロインが宇宙人で、地球にやって来たところを主人公に目撃されて、紆余曲折を経て一緒に暮らすようになる、というストーリーはチョット「あの夏」に似ています。 他にも年上の彼女とか、天然系ヒロインなどなど共通項が色々とあります。
10年前の作品ということで、絵柄やストーリー構成に仕方に違って時代?を感じさせますけど、恋愛表現がストレートだったり、変に萌え媚びてたりしてないキャラとか昨今の作品に無い良さもあります。
主人公が抱える「停滞」という謎の病がこのストーリーのキーになっていますが、それで3年間の時間を失い、そのことを隠す為に親元を離れ伯父夫妻のところに居候し、そこで宇宙からやって来たヒロインと出会うことになりますが、年上の女性教師と教え子が夫婦になる(最初は偽装のためだけど)、という背徳的な関係(笑)が全面に出て来て、時折「宇宙人設定」が割とどうでも良くなってる感じですけど、途中でヒロインの家族がやって来たりして、二人の関係を煽ったり、クラスメイトとの間で3角関係になったりしてラブコメらしさを醸し出します。
サブキャラを絡めた恋愛のベクトルが絡み合って、その辺りが「あの夏」との共通項でもありますけど、「停滞」が絡んでいるキャラがもう一人存在し、彼女の存在がチョット話をややこしくしています。
結果としてはそれぞれ収まるべきところに収まる、という感じですけど、やっぱりあぶれちゃう子が出て来るんですよね、これが。
恋愛要素がこの作品のメインな訳ですが、最近の作品ではあまり見ないような生真面目な恋がチョット観ていてくすぐったいような気もします(笑)。
ヒロインが宇宙人ということを隠す為に偽装結婚をして一緒に暮らすうちに本当の恋愛感情が芽生え、お互いが強く惹かれあうようになる、というのはありきたりなパターンではありますけど、王道?でもあります。
一応忘れちゃいけないSF要素のおかげで半端じゃない距離を引き裂かれそうになるラストの展開も予定調和的ではありますけど、これまた王道ですね
しかし最近の作品って、少女マンガ系を別としてこういうストレートな恋愛モノって結構すくないような気がします。
もっとも私がカバーしてる作品の範囲が狭いので引っ掛かって来ないだけなのかも、ですけど。
1クール物のオリジナル作品としてコンパクトに仕上げられているストーリー展開は心地良く観易くて、変なエグさや嫌味も無くよく出来ていると思います。
人物描写もかなりのウェイトを割いていて、サブキャラにもキチンと存在意義があり、この辺りの構成はとても良いです。
絵柄は年代なりの感じで、ちょっとモッサリしてたり、安定感が微妙になったりすることもありますけど、当時なりに頑張った作品じゃないでしょうか?
今の目で観るとキャラデザインが古臭く見えますが、それもまた味があって良い?!
音楽も印象的で結構気に入っちゃいました
レンタルCDを探したら意外にもまだ生き残っていて借りて来ることが出来ました。
この作品のOP/EDってKOTOKOさん、川田まみさんそれぞれのアルバムには入って無くて、シングルCDか作品のイメージアルバムじゃないと聞けないことを初めて知りました。
道理で今まで知らなかった訳だ…
「あの夏」のルーツ的作品として観た時、確かに似通っていて「なるほど」と思うところが多々あります。
ただ恋愛の進展の描き方がかなり異なっていて、無暗に裸を見せたりしない代わりに描写すべきところ(謎)はストレートでは無いけれど入れていたりする、という当たり前な?演出になっています。
「あの夏」ではその辺りが逆になっていて、イキナリ裸見せられてあとは当たり障りないように処理されてるような印象を覚えます。
時代の流れ?なのか最近の流行なのか?好みの問題ではあるでしょうけど、私はこの作品の方がいいな~と感じました。
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